アルバフィカ&アガシャの「花屋への道」、(ミーノス→)アルバフィカ「続・文化祭」の続き。
「花屋への道」 への拍手、ありがとうございました!
これが我が家の最多拍手話になりました。ちょっと複雑(笑)。
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「これとこれと…、これを」
「ありがとうございます!」
アガシャがお辞儀をすると、その人は微笑んで言った。
「今日は店の手伝いかい?」
「はい、学校が終わった後に少し」
二人が話していると、奥から店主の父親が出てきた。
「アガシャ、今日はもう店の方はいいから、それを運ぶのを手伝って差し上げなさい」
アルバフィカが買ったのは鉢植えと球根、そして一抱えの株だ。重さはそれほどではないが、確かにかさばって持ちにくそうだった。
「すまないな」
「い、いえ、全然」
全くお父さんたら、変なところで気を回して。この人と並んで歩くのはすごく緊張するのに。
アルバフィカが急に立ち止まった。顔を見上げるとその美しい顔の眉間に縦じわを寄せて前方を睨んでいた。その視線の先には隣町の学校の制服を着た学生が数人立っていた。
「おや、良い所で会いましたね」
その中の背の高い人が優雅な声音で言う。
「私は別にお前に用などないが」
アルバフィカが険を含んだ声音で返す。アガシャはいぶかしげに二人の顔をかわるがわる見た。
「まあ、そう冷たくしないでくださいよ。怒った顔もまた美しいが」
相手はあくまで優雅な物腰。
「この顔が何だって」
アルバフィカの声のトーンが下がる。
「私の顔のことは構わないでもらおう。それにお前が押し付けた妙なもののせいで、散々嫌な思いをしたんだ。私はお前と話す気はない」
「おやおや、親愛の情を込めたほんのお近づきのご挨拶だったのですがねえ。気に入っていただけなくて残念です」
「私に近寄るな。さっさと道をあけてもらおうか」
「やれやれ。まあ、こんなかわいい彼女がいらっしゃったとは知りませんでしたよ。今回は邪魔者は退散するとしますか」
「二度と私の前に現れるな」
「あの人たち、何ですか?」
「君が気にすることじゃない」
まだ背後から視線を感じる中、守るように肩を抱きながらアルバフィカは歩き出した。
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いや、「続・文化祭」が怖かったんで、口直しに(笑)。
ラストシーンは半分見せつけの嫌がらせ。
アガシャちゃん、どきどきだね。
気がついたら山羊座月間終わってました。
今年は誕生日企画もなかったし寂しい限り。
遅いなんてものじゃないけど、シュラ、エルシド様、以蔵さん、誕生日おめでとうでした。
2008年頃に、ひょんなことで車田正美の漫画『聖闘士星矢』にはまる。漫画を読了後、アニメもOVA・TV版・映画版と観て、ギガントマキア・ロストキャンバス・エピソードGなどのスピンオフ作品にまで手を伸ばす。
トータルでの最愛キャラは車田星矢の黄金聖闘士、双子座のサガ(ハーデス編ほぼ限定)なのだが、このところ何故かロストキャンバスの山羊座の黄金聖闘士エルシドにはまっている。全然タイプは違うのだが、格好良さに惚れた。
二次創作は読むことはあっても書くことはないと思っていたのだが(いやかつては読むこともしなかったのだが)、とうとう禁?を破ってこんなことに。
このサイトは二次創作に特化させた「エルシド別館」なので、ロストキャンバスの新刊の感想等はこちらの「本館」のブログのカテゴリー「聖闘士星矢」を参照されたい。
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