―KEN NO CHIKAI― since 2010.10.23
Posted by MCBT - 2012.02.29,Wed
※当サイト初見の方はこちらをご覧ください※
シジフォスとエルシドの双子神の調査話。
「依頼」の続き。
(名前の出る)オリキャラは出ません。
LC外伝、ついに今週からエルシド編ですよ!! やったーーー!!!
落ち着かない9週になりそうです(今から既に落ち着かない)。
(下にちょっと先週までのネタばれあり)
外伝やってる間はしばらく更新できないと思うので、とりあえず出しておきます。
シジフォスとエルシドの双子神の調査話。
「依頼」の続き。
(名前の出る)オリキャラは出ません。
LC外伝、ついに今週からエルシド編ですよ!! やったーーー!!!
落ち着かない9週になりそうです(今から既に落ち着かない)。
(下にちょっと先週までのネタばれあり)
外伝やってる間はしばらく更新できないと思うので、とりあえず出しておきます。
---
しばらくの間、シジフォスとエルシドには持ち込んだ資料を読み解く日々が続いた。それぞれ任務の合間にではあったが、自分の分が読み終わるとそれぞれが読んだ分を交換し、あるいは覚書を作成して、互いに得た情報を共有した。シジフォスの奔放な筆跡と、エルシドの几帳面な筆跡で作成された覚書が次第にたまっていった。出先で新たな資料を見つけ、持って帰ってくることもあった。
昔の資料をあたっていると、死と眠りの2神のみならず、眠りの神ヒュプノスの眷属の夢の神によって消滅させられた地があることも知れた。夢神は4柱を数えた。エルシドはその破壊の記録の文面をじっと見つめ、夢神の名を記憶にとどめた。
最近の記録をいろいろ調べていると、この数年ぽつぽつと怪しい事象が報告されていた。過去に2神が現れた痕跡がある地と重なっている所もある。
「ここ、気になるな」
シジフォスがそのうちのある地名を指摘した。
「ああ」
「実地調査、行くか」
当日、エルシドが聖衣箱を背負って降りてくると、人馬宮でシジフォスが待っていた。その姿を見て、エルシドはちょっと眉を寄せた。自分の着ている上着がシジフォスのものより派手な感じがしたからだ。それも昨日シジフォスに渡されたものだったのだが。
「これは貴方が着ていくべきじゃないのか?」
「いや、これでいいんだよ」
シジフォスは屈託なく笑った。
「何か聞きまわることがあったら俺がやるからさ。お前、そういうの苦手だろ? そういうときは横で主人みたいに偉そうにしてて、さりげなく聞き耳とか立ててくれればいいから」
エルシドはやや眉を寄せたが、その通りなので黙った。自分の方が年上に見えなくもないことも。
「主人ならこんなでかい荷物を持っていることがおかしいがな…」
「あ、ならそっちのも俺が持とうか?」
「いや、いい」
笑顔で言うシジフォスに、エルシドは仏頂面のまま肩をすくめた。
「このあたりのはずなんだけどなあ」
二人は謎の遺跡があるという場所の近くの村に来ていた。数年前に局地的な地震に襲われたと言われていたが、それが自然のものなのか、何か別の要因によるものなのかははっきりしていない。シジフォスは後者であろうと見当をつけていた。それゆえ来てみたのだったが。
「なかなか見つからないものだな」
旅行者として村人に話を聞いていたシジフォスが酒場の隅にいるエルシドのところに戻ってきた。
「お前の方は何かあったか?」
「ああ。東の方の洞窟に昔の神殿の跡があるらしい」
「お? よくわかったな」
「近くにいた村の者たちが話していた。俺が言葉がわからないと思ったのだろう。よそ者に下手に手を出されたらまた祟りが怖いというようなことも言っていたな」
「当たりか。やはり何かあったんだな」
問題の洞窟の場所はなかなか見つからなかった。しばらく探して、ようやく村はずれにそれらしいところを見出だした。少年が一人、しきりとある崖下の穴の中を覗き込んでいたのだ。
「何をしているんだ?」
シジフォスが声をかけると、少年はぎょっとしたように振り向いた。二人の顔を見るとやや安堵した表情を浮かべたが、ふてくされたように言った。
「何もしてねえよ。よそ者はこの辺に近づくなよ」
そして二人の返事も待たずに駆け去っていった。
「大人には近寄るなと言われているんだな」
二人はその穴に向き直った。茂った草になかば隠れている入口はかなり埋まっている。というより、埋まっていたところが最近崩れて穴があいたようだった。中は広そうだ。
「もともと洞窟の中に神殿を作ったわけではなさそうだな」
「ああ」
何事かが起こって地面の下に埋まったようだった。何者かが地の底に隠すようなものがあったのか。神殿を一つ、地の底に埋めることができる何者かが。今現在、何かが潜んでいるような直接的な脅威は感じられない。だが微かに人間のものではない小宇宙が残っている。
二人は用心しながら中に入った。エルシドは用意していたランプに火を入れた。黄金聖闘士たる者、夜目は利くが、詳細に調べるためにはやはり明かりがあったほうがいい。
奥に進んでいくと、多くの像やら浮き彫りやら壁画やらが並んでいる。壁には絵とともに祈りの言葉が刻まれているところもある。像や浮き彫りの大半は壊れ、壁も崩れ落ちたり亀裂が入っているところが多い。破れた祈祷書や朽ちた供物、いろいろな道具なども散らばっていた。さまざまな神へ、そのときどきに捧げられた祈りの跡。
「ずいぶん節操がないな」
エルシドはつぶやいた。
「何かが起こるたびに、そのとき頼りになりそうな神に祈ったのだろうな」
シジフォスはある像の前で足を止めた。対のように立つ二つの像、その一つの傍らには、下半身は四つ足、腕は三対はある像があった。黒い石に刻まれたそれは、荒削りだが映した元の神の禍々しさを表していた。ここにあるもののうちでは比較的傷みが少なく、供物の痕も多い。それに対するように置かれていたらしい浮き彫りは真っ二つになるほどの割れ目が入っていたが、何を表しているか、二人にはすぐにわかった。
「アテナ様…」
シジフォスは、浮き彫りの下の台座のところに膝をつき、そこに刻まれている文字を読んだ。
「大いなる災いの後…慈愛深き女神の御手…」
様々な神へ祈りを捧げたこの地だったが、一時期はかなり夢神への傾倒が強かったらしい。だがあるとき一部の者がその信仰を転じた。数年前、天災の後の豊かな実りをアテナに感謝したことが神の怒りに触れたのか、さらなる災いが襲い、神殿は地下に埋もれたようだった。
「…我、最後の明かりの元でこれを記す。もはや口にするものもなく…」
台座の下の瓦礫に埋もれるように、白骨化した遺体があった。外への道が閉ざされ、ここに取り残された者の姿。
「その服…やっぱり父さん…!」
後ろで息を呑む声が聞こえた。先ほどの少年だった。後について入って来たらしい。少年は神像を見上げた。
「よくも…父さんを」
少年は呪詛の言葉を投げつけた。と、神像の目が光り、地面が振動し始めた。
「まずい…!」
シジフォスは服からアテナの護符を取り出し、神像に投げつけた。一瞬揺れが止まる。
「長くは保たんぞ」
三人が外に飛び出してまもなく再び地面が揺れ出し、地下の神殿は崩れて完全に大地の下に埋まった。辺りを見回すと、地上でも揺れがあったらしく、村の方で騒ぐ声が聞こえてきた。
自分たちへの信仰を捨て、ふと目に留まってしまったアテナへの祈りの痕跡を消すための神殿の破壊と隠蔽。そこにいた人間の命もろとも。ごくわずかな祈りに対しての、気まぐれな、だが容赦のない断罪。しかも像にわずかながら力を纏わせていったのだ。繰り返すことは許さないと。
「あんたたち…何者だよ」
我に返った少年が尋ねてきた。
「俺たちはアテナの聖闘士だ」シジフォスが答えた。「君の父親は神官だったのか?」
「そうだよ。だけど生贄を捧げなきゃならない神はロクなもんじゃないって言って反対してたんだ。前の地震の後、行方知れずになって…地震も父さんのせいだって言われて…」
「君の父親は正しいことを言ったんだ。だが『祈る』っていうことは重要なことなんだ。神への祈りは『力』になる。この地は邪神へ祈っていた時期が長い。つながりが残ってしまっていたんだな」
「じゃあ、どうすればいいんだよ」
「幸い、神殿は埋まってしまった。もうあの像の力が振るわれることはない。今はもうあの神に祈ってはいないようだから、土地はやがて癒されるだろう。念のため、ここにアテナ様の封印を施しておく。そして君が大きくなったとき村のみんなを正しく導くといい」
少年は納得しきれない顔をしていた。探していた父親は見つけたものの、仇討ちができる状況ではなかったからか。
「あんたたちの言うこと、よくわかんないよ」
少年はふいとそっぽを向き、村の方へ走って行った。シジフォスはため息をついた。
「やれやれ。我々も帰るか。災いを呼び寄せたって村の者に責められる前に」
「ああ」
二人は聖衣箱を背負い直すと歩き出した。
死と眠りの神、及び夢の神についての調査は、ときにその地に刻まれた傷を掘り起こす。
---
うーん、なかなかうまく書けず難航しました。
なんか盛り上がりには欠けるけど今回はここまで。外伝が出るまでにと。
やはり何かバトルに続けるべきだったかなあ。調査がらみのバトルは「死の罠の街」で一回やっちゃったのだが。
「神は信仰を力とする」というか「信仰が神を生かす」っていうのをやってみました。本当に「神」がいる星矢界でそれは関係ないかもしれませんが。
ヒュプタナや夢神が実際生贄を求めていたかはわかりませんが、まあなりゆきで。
七年前だとシジフォスは22歳、エルシドは19歳なんだよねーでも二人ともきっと外見は原作の時点と変わらなく見えると思う。
アニメの調査のシーン、妙にエルシドが若く見えるなーと思ってよく観ると、目がね、あんまり三白眼じゃないんですよ。本編はほとんど戦いのシーンだから顔つき鋭くなってて目も細いんですよね。それにアニメは全体的に漫画より渋いから…(おっさんくさいとも言う)。
…9・10巻を見返す。うん、格好いいね。それにやっぱり漫画の方が顔が若いな。
アニメは尺は長めなんだけど、ストーリーの都合でいくつか漫画にあったシーンがなくなってる。ちょっと残念!
この場合、作ってる覚書はギリシャ語だよね?
うちのエルシドさんはスペイン語・ラテン語・ギリシャ語はできて、イタリア語とかトルコ語とかアラビア語とかある程度わかるに違いないという設定です。妄想ですが。
シジフォスはわざとギリシャ訛りの当地の言葉とかしゃべって、「外国人の旅行者」を演出したりするけど、実は現地の人に見られるくらい滑らかにしゃべれたりするんだよ、とか。妄想ふくらみ。
LC外伝、マニゴルドさんって優しい人だよね。
共闘になったから出番少なめだったけど、私はこんなにマニさんが好きだったのか?と思った。
そして今週からのエルシド編、めっちゃ楽しみです!!! 興奮して夜しか眠れない…!
…うちのサイトとまさかネタかぶったりしないと思うけど…。
しばらくの間、シジフォスとエルシドには持ち込んだ資料を読み解く日々が続いた。それぞれ任務の合間にではあったが、自分の分が読み終わるとそれぞれが読んだ分を交換し、あるいは覚書を作成して、互いに得た情報を共有した。シジフォスの奔放な筆跡と、エルシドの几帳面な筆跡で作成された覚書が次第にたまっていった。出先で新たな資料を見つけ、持って帰ってくることもあった。
昔の資料をあたっていると、死と眠りの2神のみならず、眠りの神ヒュプノスの眷属の夢の神によって消滅させられた地があることも知れた。夢神は4柱を数えた。エルシドはその破壊の記録の文面をじっと見つめ、夢神の名を記憶にとどめた。
最近の記録をいろいろ調べていると、この数年ぽつぽつと怪しい事象が報告されていた。過去に2神が現れた痕跡がある地と重なっている所もある。
「ここ、気になるな」
シジフォスがそのうちのある地名を指摘した。
「ああ」
「実地調査、行くか」
当日、エルシドが聖衣箱を背負って降りてくると、人馬宮でシジフォスが待っていた。その姿を見て、エルシドはちょっと眉を寄せた。自分の着ている上着がシジフォスのものより派手な感じがしたからだ。それも昨日シジフォスに渡されたものだったのだが。
「これは貴方が着ていくべきじゃないのか?」
「いや、これでいいんだよ」
シジフォスは屈託なく笑った。
「何か聞きまわることがあったら俺がやるからさ。お前、そういうの苦手だろ? そういうときは横で主人みたいに偉そうにしてて、さりげなく聞き耳とか立ててくれればいいから」
エルシドはやや眉を寄せたが、その通りなので黙った。自分の方が年上に見えなくもないことも。
「主人ならこんなでかい荷物を持っていることがおかしいがな…」
「あ、ならそっちのも俺が持とうか?」
「いや、いい」
笑顔で言うシジフォスに、エルシドは仏頂面のまま肩をすくめた。
「このあたりのはずなんだけどなあ」
二人は謎の遺跡があるという場所の近くの村に来ていた。数年前に局地的な地震に襲われたと言われていたが、それが自然のものなのか、何か別の要因によるものなのかははっきりしていない。シジフォスは後者であろうと見当をつけていた。それゆえ来てみたのだったが。
「なかなか見つからないものだな」
旅行者として村人に話を聞いていたシジフォスが酒場の隅にいるエルシドのところに戻ってきた。
「お前の方は何かあったか?」
「ああ。東の方の洞窟に昔の神殿の跡があるらしい」
「お? よくわかったな」
「近くにいた村の者たちが話していた。俺が言葉がわからないと思ったのだろう。よそ者に下手に手を出されたらまた祟りが怖いというようなことも言っていたな」
「当たりか。やはり何かあったんだな」
問題の洞窟の場所はなかなか見つからなかった。しばらく探して、ようやく村はずれにそれらしいところを見出だした。少年が一人、しきりとある崖下の穴の中を覗き込んでいたのだ。
「何をしているんだ?」
シジフォスが声をかけると、少年はぎょっとしたように振り向いた。二人の顔を見るとやや安堵した表情を浮かべたが、ふてくされたように言った。
「何もしてねえよ。よそ者はこの辺に近づくなよ」
そして二人の返事も待たずに駆け去っていった。
「大人には近寄るなと言われているんだな」
二人はその穴に向き直った。茂った草になかば隠れている入口はかなり埋まっている。というより、埋まっていたところが最近崩れて穴があいたようだった。中は広そうだ。
「もともと洞窟の中に神殿を作ったわけではなさそうだな」
「ああ」
何事かが起こって地面の下に埋まったようだった。何者かが地の底に隠すようなものがあったのか。神殿を一つ、地の底に埋めることができる何者かが。今現在、何かが潜んでいるような直接的な脅威は感じられない。だが微かに人間のものではない小宇宙が残っている。
二人は用心しながら中に入った。エルシドは用意していたランプに火を入れた。黄金聖闘士たる者、夜目は利くが、詳細に調べるためにはやはり明かりがあったほうがいい。
奥に進んでいくと、多くの像やら浮き彫りやら壁画やらが並んでいる。壁には絵とともに祈りの言葉が刻まれているところもある。像や浮き彫りの大半は壊れ、壁も崩れ落ちたり亀裂が入っているところが多い。破れた祈祷書や朽ちた供物、いろいろな道具なども散らばっていた。さまざまな神へ、そのときどきに捧げられた祈りの跡。
「ずいぶん節操がないな」
エルシドはつぶやいた。
「何かが起こるたびに、そのとき頼りになりそうな神に祈ったのだろうな」
シジフォスはある像の前で足を止めた。対のように立つ二つの像、その一つの傍らには、下半身は四つ足、腕は三対はある像があった。黒い石に刻まれたそれは、荒削りだが映した元の神の禍々しさを表していた。ここにあるもののうちでは比較的傷みが少なく、供物の痕も多い。それに対するように置かれていたらしい浮き彫りは真っ二つになるほどの割れ目が入っていたが、何を表しているか、二人にはすぐにわかった。
「アテナ様…」
シジフォスは、浮き彫りの下の台座のところに膝をつき、そこに刻まれている文字を読んだ。
「大いなる災いの後…慈愛深き女神の御手…」
様々な神へ祈りを捧げたこの地だったが、一時期はかなり夢神への傾倒が強かったらしい。だがあるとき一部の者がその信仰を転じた。数年前、天災の後の豊かな実りをアテナに感謝したことが神の怒りに触れたのか、さらなる災いが襲い、神殿は地下に埋もれたようだった。
「…我、最後の明かりの元でこれを記す。もはや口にするものもなく…」
台座の下の瓦礫に埋もれるように、白骨化した遺体があった。外への道が閉ざされ、ここに取り残された者の姿。
「その服…やっぱり父さん…!」
後ろで息を呑む声が聞こえた。先ほどの少年だった。後について入って来たらしい。少年は神像を見上げた。
「よくも…父さんを」
少年は呪詛の言葉を投げつけた。と、神像の目が光り、地面が振動し始めた。
「まずい…!」
シジフォスは服からアテナの護符を取り出し、神像に投げつけた。一瞬揺れが止まる。
「長くは保たんぞ」
三人が外に飛び出してまもなく再び地面が揺れ出し、地下の神殿は崩れて完全に大地の下に埋まった。辺りを見回すと、地上でも揺れがあったらしく、村の方で騒ぐ声が聞こえてきた。
自分たちへの信仰を捨て、ふと目に留まってしまったアテナへの祈りの痕跡を消すための神殿の破壊と隠蔽。そこにいた人間の命もろとも。ごくわずかな祈りに対しての、気まぐれな、だが容赦のない断罪。しかも像にわずかながら力を纏わせていったのだ。繰り返すことは許さないと。
「あんたたち…何者だよ」
我に返った少年が尋ねてきた。
「俺たちはアテナの聖闘士だ」シジフォスが答えた。「君の父親は神官だったのか?」
「そうだよ。だけど生贄を捧げなきゃならない神はロクなもんじゃないって言って反対してたんだ。前の地震の後、行方知れずになって…地震も父さんのせいだって言われて…」
「君の父親は正しいことを言ったんだ。だが『祈る』っていうことは重要なことなんだ。神への祈りは『力』になる。この地は邪神へ祈っていた時期が長い。つながりが残ってしまっていたんだな」
「じゃあ、どうすればいいんだよ」
「幸い、神殿は埋まってしまった。もうあの像の力が振るわれることはない。今はもうあの神に祈ってはいないようだから、土地はやがて癒されるだろう。念のため、ここにアテナ様の封印を施しておく。そして君が大きくなったとき村のみんなを正しく導くといい」
少年は納得しきれない顔をしていた。探していた父親は見つけたものの、仇討ちができる状況ではなかったからか。
「あんたたちの言うこと、よくわかんないよ」
少年はふいとそっぽを向き、村の方へ走って行った。シジフォスはため息をついた。
「やれやれ。我々も帰るか。災いを呼び寄せたって村の者に責められる前に」
「ああ」
二人は聖衣箱を背負い直すと歩き出した。
死と眠りの神、及び夢の神についての調査は、ときにその地に刻まれた傷を掘り起こす。
---
うーん、なかなかうまく書けず難航しました。
なんか盛り上がりには欠けるけど今回はここまで。外伝が出るまでにと。
やはり何かバトルに続けるべきだったかなあ。調査がらみのバトルは「死の罠の街」で一回やっちゃったのだが。
「神は信仰を力とする」というか「信仰が神を生かす」っていうのをやってみました。本当に「神」がいる星矢界でそれは関係ないかもしれませんが。
ヒュプタナや夢神が実際生贄を求めていたかはわかりませんが、まあなりゆきで。
七年前だとシジフォスは22歳、エルシドは19歳なんだよねーでも二人ともきっと外見は原作の時点と変わらなく見えると思う。
アニメの調査のシーン、妙にエルシドが若く見えるなーと思ってよく観ると、目がね、あんまり三白眼じゃないんですよ。本編はほとんど戦いのシーンだから顔つき鋭くなってて目も細いんですよね。それにアニメは全体的に漫画より渋いから…(おっさんくさいとも言う)。
…9・10巻を見返す。うん、格好いいね。それにやっぱり漫画の方が顔が若いな。
アニメは尺は長めなんだけど、ストーリーの都合でいくつか漫画にあったシーンがなくなってる。ちょっと残念!
この場合、作ってる覚書はギリシャ語だよね?
うちのエルシドさんはスペイン語・ラテン語・ギリシャ語はできて、イタリア語とかトルコ語とかアラビア語とかある程度わかるに違いないという設定です。妄想ですが。
シジフォスはわざとギリシャ訛りの当地の言葉とかしゃべって、「外国人の旅行者」を演出したりするけど、実は現地の人に見られるくらい滑らかにしゃべれたりするんだよ、とか。妄想ふくらみ。
LC外伝、マニゴルドさんって優しい人だよね。
共闘になったから出番少なめだったけど、私はこんなにマニさんが好きだったのか?と思った。
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MCBT
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非公開
自己紹介:
8月20日獅子座生まれ。
2008年頃に、ひょんなことで車田正美の漫画『聖闘士星矢』にはまる。漫画を読了後、アニメもOVA・TV版・映画版と観て、ギガントマキア・ロストキャンバス・エピソードGなどのスピンオフ作品にまで手を伸ばす。
トータルでの最愛キャラは車田星矢の黄金聖闘士、双子座のサガ(ハーデス編ほぼ限定)なのだが、このところ何故かロストキャンバスの山羊座の黄金聖闘士エルシドにはまっている。全然タイプは違うのだが、格好良さに惚れた。
二次創作は読むことはあっても書くことはないと思っていたのだが(いやかつては読むこともしなかったのだが)、とうとう禁?を破ってこんなことに。
このサイトは二次創作に特化させた「エルシド別館」なので、ロストキャンバスの新刊の感想等はこちらの「本館」のブログのカテゴリー「聖闘士星矢」を参照されたい。
何かありましたら
mcbt★br4.fiberbit.net
まで(★を@に)。
2008年頃に、ひょんなことで車田正美の漫画『聖闘士星矢』にはまる。漫画を読了後、アニメもOVA・TV版・映画版と観て、ギガントマキア・ロストキャンバス・エピソードGなどのスピンオフ作品にまで手を伸ばす。
トータルでの最愛キャラは車田星矢の黄金聖闘士、双子座のサガ(ハーデス編ほぼ限定)なのだが、このところ何故かロストキャンバスの山羊座の黄金聖闘士エルシドにはまっている。全然タイプは違うのだが、格好良さに惚れた。
二次創作は読むことはあっても書くことはないと思っていたのだが(いやかつては読むこともしなかったのだが)、とうとう禁?を破ってこんなことに。
このサイトは二次創作に特化させた「エルシド別館」なので、ロストキャンバスの新刊の感想等はこちらの「本館」のブログのカテゴリー「聖闘士星矢」を参照されたい。
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