黄金オールスター手合わせ。(0)の続き。
第1戦、レグルスvsアスミタ。
オリキャラは出ません。
よく考えてみると、黄金聖闘士どうしが当たると千日戦争になっちゃうんじゃないの?という疑問は置いといて…。
アイオリア対シャカはまさに千日戦争になっていたよね。アイオリアはハーデス十二宮編でもシャカを気遣ったりその死に怒ったりしてたけど、LCの獅子座と乙女座はお隣だけど全然接点なかったね。
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「俺、一番、いい?」
レグルスが勢い込んで言った。
「ああ、いいぞ」シジフォスが笑いながら答えた。「誰とやる?」
「アスミタ! こんな機会めったにないから!」
レグルスが指差した先には、我関せずという風情で座禅を組んですわっている乙女座の黄金聖闘士がいた。
「君は少し行儀が悪いな。人を指差してはいけないと教わらなかったかね?」アスミタは目を閉じた、すわったままの状態で口を開く。
「すまん、俺の責任だ」シジフォスが頭をかいて言った。「いいか?」
アスミタは黙ってうなずく。レグルスが目を輝かせて前に出る。他の者たちは後ろに下がった。
「じゃあ、行くぞ!」
レグルスが宣言したがアスミタはすわったままだ。
「そのままでいいのか?」
「いつでもかかってきたまえ」
「よし!」
レグルスが技を放った。まだ候補生とはいえ、その威力はすでに並の候補生の少年の比ではない。
「カーン」
だが、その繰り出した技も、アスミタの防御壁に事もなげに止められる。アスミタの周囲には次々にレグルスの拳で砕かれた穴ができたが、その防御壁を破ることはできなかった。
「流石だね…ただの拳じゃ通用しないか。じゃあこれならどうだ! ライトニング・ボルトーー!」
「なんと、もうあの技が出せるのか…!」シジフォスがつぶやくように言う。「どこで見たのだろうな…」
「イリアス殿が打つのを見たのだろう。おそらくはあの最期のときに…」
ハスガードが痛ましそうに顔を歪める。だが当のレグルスはそんなことは全く気にしていないように、むしろ楽しげに全力で技を放っていた。しかしその技もまだ力不足なのか、アスミタの防御壁にはじかれた技の威力で周囲の石畳が削られすり鉢上の凹みがうがたれるだけだった。
「君の技でこれ以上聖域の闘技場が壊れるままにしているのはしのびない」
アスミタは言うと立ち上がった。
「アスミタが結跏趺坐を解いた…!!」
見ているメンバーは固唾を呑んだ。
「天空覇邪魑魅魍魎」
途端に辺り一帯に怪しい魑魅魍魎の気配が満ちる。闘技場の端からのぞいていた雑兵や聖闘士や候補生の悲鳴が起こり、頭を引っ込めて逃げる音がした。
「やれやれ」
シジフォスは苦笑した。レグルスが一瞬怯んだ隙に、アスミタの技が炸裂した。
「天魔降伏!!」
レグルスの体が闘技場の反対側に吹っ飛んだ。
「では私はこれで失礼する」
アスミタは悠然と闘技場を出て行った。
「大丈夫かっ!?」
ハスガードはレグルスがたたきつけられたところに駆けつけた。
「やあ、やっぱりすごいや!」
瓦礫の山の中からレグルスは笑いながら起き上がった。
「アスミタも少しは加減すればいいものを…大体あいつが放った技もさんざん闘技場を壊しているだろうが…」
ハスガードは眉をしかめながら言う。
「俺は大丈夫だって! これで今の技は見たから次は…あれ?」
「あいつならもう行ったぞ」
「なあんだ…気が早いなあ」
シジフォスが近寄ってきた。
「まだまだだな。だがなかなかいい線行っていたぞ。よし、それじゃ次は…」
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とりあえず、第1戦。
もし待っていた方がいらしゃったのなら、お待たせいたしました。
アスミタの口調がシャカみたいになったー
2008年頃に、ひょんなことで車田正美の漫画『聖闘士星矢』にはまる。漫画を読了後、アニメもOVA・TV版・映画版と観て、ギガントマキア・ロストキャンバス・エピソードGなどのスピンオフ作品にまで手を伸ばす。
トータルでの最愛キャラは車田星矢の黄金聖闘士、双子座のサガ(ハーデス編ほぼ限定)なのだが、このところ何故かロストキャンバスの山羊座の黄金聖闘士エルシドにはまっている。全然タイプは違うのだが、格好良さに惚れた。
二次創作は読むことはあっても書くことはないと思っていたのだが(いやかつては読むこともしなかったのだが)、とうとう禁?を破ってこんなことに。
このサイトは二次創作に特化させた「エルシド別館」なので、ロストキャンバスの新刊の感想等はこちらの「本館」のブログのカテゴリー「聖闘士星矢」を参照されたい。
何かありましたら
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