デートネタその1(×オリキャラヒロイン)。
どんなところなら行けるかなーと考えて。映画くらいならいいよね。
下心(笑)なく、二人とも真面目に映画観ていそう。
(名前変更―2011.4.24)
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「今度の週末、どこかに行くか?」
「あ、じゃあ私映画に行きたいです! ちょうど観たいのがあるんです」
「どれが観たかったんだ?」
「あれです。こういうの、一緒に行ってくれる友達がいなくって」
ティソナが指差したのは戦闘シーンもある海洋アドベンチャーの洋画だった。
「そうか」ちょっとほっとしたような顔をしてエルシドはチケット売り場へ向かった。
「?」
ティソナはちょっと不思議そうにしていたが、隣にかかっている看板を見て納得した。
「もしかしてあれかと思いました?」
戻ってきたエルシドにティソナは看板を指差した。若い女性に人気の、不治の病のヒロインの悲恋ものだ。
「ああ。俺に合わせなくてもいいんだぞ」
「ううん、私、ああいうお涙頂戴系の悲しい話は苦手で。映画や小説はスカッとする楽しいのが好きなんです。あ、私の好みだけで決めちゃって…」
「いや、俺も観ようかと思っていたやつだ」
「良かった…!」
エルシドはティソナにチケットを差し出した。
「あ、お代…!」
「いい」
「え、そういうわけには…あ、じゃあ、あとでお茶は私がおごりますから!」
「わかった」
力を込めた物言いに、エルシドはちょっと笑って答えた。
「…お前さあ、これ一緒に行かないか? もらったんだけど。こういうの、好きだったろ?」
部活の後、ラカーユはティソナを呼び止めた。さり気なさを装って、しかしありったけの勇気を振り絞って。手には映画のチケットが二枚。
「あ、ごめん。これ、先週観ちゃったんだよねー。別の友だちと行きなよ。おもしろかったから。じゃあ、また明日ねー」
…誰と行ったんだ? ラカーユはぼんやりと立ち尽くしながら、そんなことを考えた。
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観に行った映画のイメージは「マスター・アンド・コマンダー」です。こういう海洋戦争ものは案外女の人のファンもいるのだけど、あまり多くないだろうから。「パイレーツ・オブ・カリビアン」でもいいんだけど、これだと家族や女の子同士とかでも行きそうだよね。「不治の病のヒロインの悲恋もの」は、まあよくあるよね、こういうの、ということで。映画の好みは筆者の趣味で。
きっと喫茶店でティソナはケーキセットを頼んだりするけど、エルシドは多分お茶とかコーヒーとかだけなんだよね。現代だったらどっち派だろうか?
後日談はラカーユ気の毒話。明るく楽しく!の学パラでもラカーユくんだけはやっぱり気の毒。
ラカーユくんはティソナの好みをよく知ってます…
そしてこの後、「先週の映画」の話を先輩と話しているのを聞いちゃったりするんだよ(笑)。
2008年頃に、ひょんなことで車田正美の漫画『聖闘士星矢』にはまる。漫画を読了後、アニメもOVA・TV版・映画版と観て、ギガントマキア・ロストキャンバス・エピソードGなどのスピンオフ作品にまで手を伸ばす。
トータルでの最愛キャラは車田星矢の黄金聖闘士、双子座のサガ(ハーデス編ほぼ限定)なのだが、このところ何故かロストキャンバスの山羊座の黄金聖闘士エルシドにはまっている。全然タイプは違うのだが、格好良さに惚れた。
二次創作は読むことはあっても書くことはないと思っていたのだが(いやかつては読むこともしなかったのだが)、とうとう禁?を破ってこんなことに。
このサイトは二次創作に特化させた「エルシド別館」なので、ロストキャンバスの新刊の感想等はこちらの「本館」のブログのカテゴリー「聖闘士星矢」を参照されたい。
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