エルシドの髪が黒いのは周知だけど(ですよね)、目は紫色なんだよねー
シュラは何色だったっけ。アニメだと髪と同じ青緑色がかった黒っぽい感じ。エピGだと紫だった。
砂糖を吐くものを書いてみようとしてみた(×オリキャラヒロイン)。
(2011.2.9修正・追記あり)
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目を開ける。目に入るのは漆黒の闇。夜の色に広がる髪。
眠る顔をいつまでも見ていたいけど、私が目を覚ますとたいていもう起きているのだ。ほら、ゆっくりと目が開く。夜を裂く暁の光。
「きれい…朝焼けみたい」
「何だ?」
つぶやくと、ちょっとけげんな表情を浮かべる。
「エルシド様の目って紫色なんですよね…。グレイだと思っていましたけど」
「そうだったか」
「髪も真っ黒でとてもきれいで…」ティソナはため息をつく。「それにひきかえ私は目も髪もぱっとしない茶色で。顔も十人並みで胸も腰も貧弱で取り柄がないのに…」
「そんなことはないと思うが」
「でも、エルシド様はご存じないでしょうけど、女聖闘士はみんな美人揃いなんですよ~。スタイルがいい人も多いじゃないですか。傷痕があるのは仕方ないですけど、女としてはときどき落ち込みます。あー聖闘士がそんなこと言ってたら駄目なんですけど」
ティソナがへこんだ表情でぼやいていると、エルシドが指をティソナの唇に当てた。
「ほかの女のことはどうでもいい。俺が欲しいのはお前だ」エルシドは言葉を切ってわずかに目元と口元を緩める。「それでは駄目か?」
「…エルシド様…」胸がぎゅっとしびれるように感じる。「そんな殺し文句…そんな顔で言うなんて…反則です…」
「そうか?」
エルシドの唇がティソナのそれをふさぐ。胸のしびれが全身に広がる。
色の薄いその細い瞳がさらに細められる。ふだんはめったに見せない優しい笑顔。こんな顔が見られる特権が自分にあるなんて今でも信じられない。
「…エルシド様…私は…」
「何だ?」
「いえ…何でもありません」
私は幸せ者です。愛しています、エルシド様――
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タイトルが女の人のことみたいですね。
エルシドはきっと自分の容姿には無頓着だと思う。聖域には、特に黄金には男の美形も多いし、もし考えたことがあったとしても、自分は「美形」の中には入らないと思ってるに違いない。でも女の人から見ると色がメリハリきいてるのもいいし、いわゆるイケメンじゃないかもしれないけど、あのちょっと渋い鋭そうなところが素敵って言う人もいると思うんだ!
うちのカップルは相思相愛ですが、お互いに「愛している」とは口に出しては言いません。多分言いなれなくて照れくさい、気恥ずかしいっていうのもあるけど、口に出すと束縛になるというか、何か限定してしまうというか…。死亡フラグっぽいし。聖闘士は明日をも知れぬ因果な商売、「今度会うときは…」みたいなことも言わない、という設定です。いやだからこそ「愛している」と言う、という選択肢もありとは思うのですが。
特にもともと口数が少ないエルシドは「愛している」って言わないです。でもそう言わなくても、言葉は真面目に返してくれると思うので、意識してなくても相手には殺し文句だよね。ふだん笑わない人がふっと笑ってくれたりするのも「反則」だよね!
…そんな夢を見ています。
(でも「顔がぱっとしなくても、胸が小さくても、お前らしくていいじゃないか」とか言っちゃ駄目ですよ、エルシド様! 「お前がお前らしいのがいいんだ」ということでも、そういう言い方したら「エルシド様のバカ!」とか言われちゃいますよ)
以下、ちょっと恋愛考。
少女漫画的な恋愛ものだと、たいていかわいいけど「普通」の女の子が主人公で、格好いい男の子に憧れて好きになったりするじゃないですか。それはある程度自然な流れだと思うけど、相手の格好いい男の子の方も実は彼女のことが気になっていた、とかいうのが多かったりする。で、彼がなぜ彼女が好きだったのかはあまりはっきり語られていないものが多いような。主人公が女の子の方、ていう面も大きいと思うけど。
うちのカップルの場合だと、エルシドは頑張っているティソナを見ているので、好感は持つようになっていると思う。でも相手は女といっても聖闘士なので、恋愛的な目で見ることは自分の中で遮断していたんじゃないかとか。で、仮面をはずすという「告白」が来たのでその制限をはずしたとかそんな感じ? それでも決断早いけど!
エルシドがあまりいい奴じゃなかった場合、ティソナは聖闘士とはいっても黄金のエルシドより格下なので、二人きりになったときエルシドが「できるのなら俺を殺してみろ」とか無理やり襲ってというのが発端で、でも次第にお互いに惹かれていって…という「if」もちょっと考えてみたけど、原作のエルシドの性格からしてそれはありえないよなー(シュラだったらありか!?)。それに幸せらぶらぶを書く方が楽しいので、そんな苦しく辛い展開をわざわざ書く気はしないのですが。
2008年頃に、ひょんなことで車田正美の漫画『聖闘士星矢』にはまる。漫画を読了後、アニメもOVA・TV版・映画版と観て、ギガントマキア・ロストキャンバス・エピソードGなどのスピンオフ作品にまで手を伸ばす。
トータルでの最愛キャラは車田星矢の黄金聖闘士、双子座のサガ(ハーデス編ほぼ限定)なのだが、このところ何故かロストキャンバスの山羊座の黄金聖闘士エルシドにはまっている。全然タイプは違うのだが、格好良さに惚れた。
二次創作は読むことはあっても書くことはないと思っていたのだが(いやかつては読むこともしなかったのだが)、とうとう禁?を破ってこんなことに。
このサイトは二次創作に特化させた「エルシド別館」なので、ロストキャンバスの新刊の感想等はこちらの「本館」のブログのカテゴリー「聖闘士星矢」を参照されたい。
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