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Posted by MCBT - 2011.06.26,Sun
※当サイト初見の方はこちらをご覧ください※

黄金オールスター手合わせ。(0) (1) (2) (3) の続き。
第4戦、シオンvsハスガード。
オリキャラは出ません。

書くのに難航していたらろん様がラフをくれたので(主に後半そのまま)、これも合作になります。

ムウとアルデバランはお隣で仲がいい…というか、ムウ様がすごくアルデバランを買ってた。「あなたが本気でかれをつぶす気になったら今頃ここは血の海のはず」「聖闘士の中で並ぶべき者のない剛をほこるあなた」とべた褒め。ムウ様は長らく聖域にいなかったはずなのだけど。
NDでもシオン様はオックスさんを先輩として高く買ってるよね。

LCではシオンは童虎と一緒にいるのが基本で、あとアルバフィカをすごく気遣っていたりするのだけど、お隣のハスガードさんと話してるシーンってなかったような。ハスガードさんと童虎さんは仲がいいのだけどね。


アニメ、ついにエルシド回終了。エルシド――!!!
「あとがき解説」に感想追加。巻ごとの詳しい感想は「本館」の「聖闘士星矢」カテゴリーをご参照ください。

 


拍手[2回]


---


「よし、それじゃ次は?」
「俺もそろそろやる頃合だな」
 ハスガードが声を発し、残りの顔ぶれを見渡す。黄金聖闘士になって間もない二人の上で目が止まる。
「お前ら、どうだ?」
 シオンが立ち上がった。
「私が貴方のパワーの前にどこまで対抗できるかはわからないが、お相手願えれば光栄だ」
 まだ若さの残る相貌に、闘志を湛えた紫苑の瞳が輝いている。ハスガードは大きな手で自分の膝を打った。
「よし」

 シオンが小手調べに拳を繰り出すとハスガードは軽くかわしながらその拳筋を見つめる。
「その程度では効かんぞ!」
 ハスガードは吠えるように言って拳を振るう。その重そうな一撃に、シオンは思わず叫んだ。
「クリスタルウォール!」
 透明な壁が二人の間に立ちはだかる。ハスガードの放った拳はその壁に阻まれてシオンには届かない。
「ほう。これがいかなる技をもはね返すというクリスタルウォールか」
 ハスガードは眉を上げた。
「失礼した」
 シオンは自ら張ったクリスタルウォールを解いた。簡単に砕かれない自信はあったが、それだけに、これを張っていては勝負が進まない。
「では、改めて」

 ハスガードが腕を組んで立つ。シオンはいつでも拳を繰り出せるように軽く構えた。そのまま、今度はどちらが動くでもなくにらみ合いとなった。
 向かってきた攻撃を撥ね返したり、その隙を突いた強力な反撃を得意とする聖闘士であることもあって、シオンも、ハスガードも、気は長い方だ。お互いのそうした戦法も、噂に聞いて少しは知っている。──けれども、これでは埒が明かない。シオンはハスガードをじっくりと眺めた。一挙手一投足を、と言うには、彼はあまりにも動かない。
 慎重に間合いを計る。あそこまで自身の拳を届かせるのに、どれほどかかるだろうか。得体の知れない構えを取ったままのハスガードは、本当にいつでも拳を繰り出せる状態にあるのだろうか。あの巨体で。
 ひたすら自問した後、先に動いてしまったのはシオンの方だった。ほとんど前兆の無い俊敏な動きで腕が上がり、一瞬の内に小宇宙が高まる。
「スターダストレボリューション──!!」
 光の軌跡が空を駆ける。無数の光はハスガードへとまっすぐに届き、彼を取り囲む。
 ハスガードは、はっとしたように眼を見開いた。

「グレートホーン!!」
 一瞬、何が起きたのかわからなかった。シオンの体は踏ん張る間も無く吹き飛ばされ、地面にしたたかに打ち付けられていた。地をも揺るがすようなハスガードの叫びが、頭に割れ鐘のように響く。視界に星が散り、全身に痺れたような衝撃が走る。一拍遅れて、吐血した。
「な、ぜ……」
 シオンの拳は速かった。けれども彼が最大の拳を放ったよりも後に、彼の目にも止まらぬスピードで、ハスガードの拳が届いてきたのだ。
 呟きのような、問いとも言えない問いの答えは、観客席から出た。
「──ぬかったな、シオンよ」
 天秤座の童虎が、神妙な表情で戦闘を見つめていた。
「ハスガードのパワーは確かに凄まじい。しかし、グレートホーンの──あの構えの最も恐るべきはパワーではない。スピードこそがあの技の本質なのじゃ」
 拳をまともに受けたシオンのもとへ、ハスガードが歩いてくる。もはや完全に敗者を助け起こす姿勢になった彼の手を、シオンは素直に受け取った。
「ありがとう、ハスガード……素晴らしい技を見せてもらった」
「なんの。俺とて同じことよ」
 シオンは驚いて顔を上げ、ハスガードと合わせた目を見開いた。
「あれほど美しい技は見たことが無かった。危うく見惚れて受けてしまうところだったぞ」
 ハスガードはそう言って軽快に笑った後、シオンの肩を叩いた。
「まさに、大いなる星屑よ」
「いや、私は己の未熟さを痛感した。もっと修行をせねばな」
 技もだが、その謙虚な心根が美しいのだがな。少し離れたところから見ていたアルバフィカはそんなことを考えていた。
 シジフォスが手をたたいて立ち上がった。
「よし、二人とも見事だったぞ。それでは…」


---


シオン様はLCでは生き残り組なので、戦闘シーンも一箇所でなく、しかもあまり本格的にならないので、参照箇所が多くて大変。
NDも参照しています。クリスタルウォールは攻撃技だったか? シオン様はスターライトエクスティンクション使わないんだよね。
しかしオックスの顔のてきとーさに泣く。エピGのアルデバランは超格好いいのにねー(あれはあれで別人ぽいが、なんと同一人物なんだよね…)
 

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MCBT
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非公開
自己紹介:
8月20日獅子座生まれ。
2008年頃に、ひょんなことで車田正美の漫画『聖闘士星矢』にはまる。漫画を読了後、アニメもOVA・TV版・映画版と観て、ギガントマキア・ロストキャンバス・エピソードGなどのスピンオフ作品にまで手を伸ばす。
トータルでの最愛キャラは車田星矢の黄金聖闘士、双子座のサガ(ハーデス編ほぼ限定)なのだが、このところ何故かロストキャンバスの山羊座の黄金聖闘士エルシドにはまっている。全然タイプは違うのだが、格好良さに惚れた。
二次創作は読むことはあっても書くことはないと思っていたのだが(いやかつては読むこともしなかったのだが)、とうとう禁?を破ってこんなことに。
このサイトは二次創作に特化させた「エルシド別館」なので、ロストキャンバスの新刊の感想等はこちらの「本館」のブログのカテゴリー「聖闘士星矢」を参照されたい。

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